熱中症で死ぬ理由は「脳のタンパク質が熱で変質して戻らなくなるから」という投稿がTwitterで拡散していました。注目を集める一方、正しくないという指摘も。本当なのか、医師に聞きました。 暑い日が続きます。熱中症に注意 オンライン健康相談「first call」の総合診療医、田中公孝先生に、熱中症で死亡する理由についてだけでなく、熱中症はどういう症状なのか、どのような防止策をとればいいのかについても質問しました。 ―― 「熱中症で死ぬ理由は脳のタンパク質が熱で変質して戻らなくなる」は事実でしょうか? 田中先生 脳のタンパク質が熱で変質するというメカニズムではなく、脱水で循環障害(血液やリンパの循環が阻害され、臓器や組織に障害が生じること)に陥り、脳や腎臓など臓器への血流が減ること、暑さで体温調節中枢が障害されることなどのメカニズムで体にダメージが与えられます。 さらに、筋肉をつくる骨格筋細胞