「学習」してできるシナプスを保持しただけでは「記憶」にはなりませんでした。 日本の生理学研究所(NIPS)および玉川大学で行われた研究によれば、学習を担当する脳回路と記憶を担当する脳回路が別物であることが判明した、とのこと。 これまで私たちは学習によって形成されるシナプスをいかにして維持・成熟させるかが記憶の保持に重用だと考えてきました。 しかしマウスを用いた新たな研究では、学習と記憶が異なる脳のメカニズムで行われていることが示されました。 研究結果が正しければ、学習と記憶の概念に大きな変化が起こるでしょう。 それにしても、いったいどうして私たちの脳は、学習に使う脳回路をそのまま記憶に使う脳回路に流用していないのでしょうか? 研究内容の詳細は2022年7月27日に『Science Advances』にて公開されています。