人形遣いの月面着陸 2013年6月のボーカロイド大会での「メルトの舞」で初めてボーカロイドとセッションさせていただきました。 人形を遣うという事は、当たり前ですが気持ちを込めて遣います。 つまり魂を人形に入れて、皆さんに人形を血肉のかよった人間のようにご覧いただくのです。 あの時に、昔も今も感じる心は一緒なんだな!と思いました。 今回のボーカロイドオペラ・葵上は、文楽人形としての初めての試みです。 文楽人形遣いが月面着陸したようなもので、初めての一歩です。 ボーカロイドの声に乗り、文楽人形の美しさを最大限に写し出した映像の世界です。 是非!是非!ご覧ください! 文楽人形遣い・吉田幸助 『オペラ葵上』に寄せて 「彼岸」という言葉がある。“ひがん”と発音する。かのきし、向こう側、つまり“there”である。こちら側が「此岸」、“here”である。 彼岸と此岸の間には川が流れている。川の名は三途