群像劇とは一般に多数のキャラクターがそれぞれの視点により、物語が展開するタイプのものとされる。しかしながら、この用語法は実際に英語圏と日本語ではややズレた概念として定着している。 英語圏で群像劇といえばグランドホテル形式と呼ばれるものが一般的だ。これは同名の映画作品から取られた名称であって、同一舞台内での登場人物の人間模様を描いた物語形式として理解されている。しかしながら、日本語でいう群像劇はもっと大雑把に多数のキャラクターがそれぞれの視点によって話が展開するようなものとされる。やや強調した形だが、ブギーポップシリーズなどが典型的だろう。 ビデオゲームが視覚的芸術形式であるため、個人的には英語圏の群像劇、つまりグランドホテル形式がSRPGを分析するには妥当であると思う。そうではないにしても、SRPGは小説の群像劇のようにキャラクターの一人称視点からのモノローグは極端にすくない。この点におい