(C)2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会 映画を大ヒットさせるものは何か。監督? 予算? それとも。 「おおかみこどもの雨と雪」は、観客動員341万人、興行収入41億8000万円(2012年11月末時点)を達成した劇場版アニメ。日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞をはじめ、数々のアワードも獲得した。その「ジブリ級」とも言えるメガヒットの要因は何なのか、プロデューサーの渡邊隆史氏に話を伺った。 映画とは公共的なものである―― 渡邊氏が意識したというこの言葉は、細田守監督の方針でもある。観客の年齢層は、女性やシニアなど普段アニメを見ない「普通の人」にも広がった。アニメにおける公共性とは何なのか。普通の人に届けるには、何が必要だったのか。アニメ雑誌の編集長も勤めていた渡邊氏自身の話から、「普通の人」の正体が見えてくる。 アニメプロデューサー 渡邊隆史氏 1959年栃木県生まれ。ア