人はなぜ、ロボ声に挑み、ロボ声に魅せられるのか。さまざまな時代と対象を往き来しながら電子声の歴史をたどり、その技術と文化を独自の視点で論じた単行本『エレクトロ・ヴォイス 変声楽器ヴォコーダー/トークボックスの文化史』(デイヴ・トンプキンズ 著、新井崇嗣 訳)がスペースシャワーネットワーク(P-Vine Books)から5月18日に発売。 ロックやテクノポップからファンク、ヒップホップを通過して、いまや常識化した変声のトレンド。通信に暗号をかけるペンタゴンの武器がいかにしてポップ・ミュージックのロボット声に変わったのか。 音楽ジャーナリスト、デイヴ・トンプキンズの手になる本書は、ナチの研究所からスターリンの矯正労働収容所、1939年の万博から1945年の広島、人工咽頭からAuto-Tuneまで、さまざまな時代と対象を往き来しながら電子声の歴史をたどり、その技術と文化を独自の視点で論じます。