亀井静香金融担当相は16日の参院財政金融委員会で、経営悪化している企業への貸し出しを「不良債権」と呼ぶことについて「イメージが大事だと思うので呼び方を変えたいと思う」と述べ、再生対象の債権であることを明示する方向で変更を検討する考えを表明した。大門実紀史氏(共産)への答弁。 不良債権は返済が滞っていたり、将来の返済が危ぶまれたりする貸し出しなどを指す。金融機関は融資している企業の経営が悪化した場合に、「要管理先」「破綻懸念先」などに区分。こうした企業への融資のうち、担保などで確実に回収できる貸出金以外を不良債権とみなし、貸倒引当金の積み増しや損失処理をする。貸出先の企業の経営が改善すれば、正常債権に戻すこともある。 大門氏は不良債権という呼び方をやめ、再生支援の対象であることが分かるような呼称にしてほしいと要請。亀井金融相は隣席の大塚耕平副大臣に「あなた、やってください」と検討を指示した。