日本はカナダで開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で約束された「先進国は2013年までに財政赤字を半減する」という目標の適用が除外された。日本の国・地方の長期債務残高が今年度末で国内総生産(GDP)の1・8倍にも達する見通しで、目標の達成は到底難しいとの判断からだ。 しかし、菅直人首相はサミット後の会見で「財政再建策のスケジュールは各国から積極的に受け入れられた」と自画自賛した。「例外と見なされるほど困難な状況」という反省こそ、語るべきではなかったか。 世界第2位の経済大国である日本が先進国共通の目標から除外されたとは、恥ずかしい限りだ。これでは先進国としてリーダーシップを発揮することなどできない。例外と見なされてしまった現実を直視し、一層の危機感を持ち財政再建に取り組むべきだ。 半減目標は議長役のカナダのハーパー首相が主導し、欧州諸国が強く主張した。ギリシャの財政危機に端