京都を代表する寺院の一つ、真宗大谷派の本山・東本願寺(京都市下京区)で開催されている「人権週間ギャラリー展」をめぐり、有識者から「日本の加害性のみが強調され、偏っている」との指摘が上がっている。豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)の展示で民衆を日本に「拉致連行」したことを取り上げ、慰安婦問題のパネルには「性奴隷」の文言も登場する。しかし、人権週間にちなみながら、現在の日本にとって最も重要な人権問題といえる北朝鮮による拉致問題には一切触れていないのだ。主催者は「大谷派と関係あるものを中心に取り上げた。スペースもかなり絞ってこうなった」と説明するが…。(大竹直樹) 320万人の大教団…門徒も疑問視…「日本ばかりが悪者に」 JR京都駅の中央口から歩いて10分。瓦ぶきの屋根の付いた土塀が見えてきた。東本願寺の境内を囲っている「築地(ついじ)塀」だ。京都三大門の一つ、御影(ごえい)堂門の近くに掲げら