前回の「【安保法制】ねじれる高村正彦・自民副総裁~1999年との相克~」では、自民党副総裁の高村正彦氏が、外務大臣だった1999年のときは憲法違反としていた集団的自衛権について、現政権になってから「一般的法理」を持ち出して、合憲だと言い始めた話を書きました。 数え切れないほど言明してきた政府外務大臣としての高村正彦氏の集団的自衛権=憲法9条違反の答弁は、実は一つではなく、1999年の通常国会だけで以下のように繰り返し、繰り返し、言明しています。 ○高村国務大臣 国際法上、国家は個別的自衛権に加えて集団的自衛権、すなわち、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を自国が直接攻撃されていないにもかかわらず実力をもって阻止する権利を有しているものとされています。我が国が国際法上このような集団的自衛権を有していることは主権国家である以上当然であり、日米安保条約前文も、日米両国がこのような集団的自