「来年には、私もあそこに並んでいるんだろうな…」 “雇用のセーフティーネット”と言われるハローワーク。コロナ禍で仕事を失った人たちが窓口の前に並ぶ様子を「複雑な思いで見つめている」と話すのはほかでもない、ハローワークに勤める相談員です。どんな思いを抱えているのか、取材しました。(社会部記者 間野まりえ) 取材に応じてくれたのは、関東地方のハローワークで非正規の非常勤相談員として働く40代の女性です。 女性が勤めるハローワークでも、緊急事態宣言が解除されたあとのことし6月以降、訪れる人が大幅に増えました。 相談の内容も深刻化していて、最近ではうつ状態になって「仕事が見つからないから死にたい」と訴える人もいると言います。最も多い時には失業手当を受給する人たちの長い行列が、部屋の中には収まりきらず廊下まで続いていました。