リーマンショックの傷も癒え、アベノミクスの後ろ支えがあってもなお、かつてのような成長や輝きを取り戻せないといわれる日本企業。世界のマーケットにおいて、日本企業のプレゼンスは下がる一方と言われることもあります。その原因はいったい何でしょうか? イノベーションが起きにくい組織、流動性の低い労働市場、グローバル化の遅れなど、さまざまな要因が指摘され、研究されています。しかし、私は別のところにも大きな原因があると思っています。 それは日本の「ロビイング不足」。 ロビイングと聞いても、耳慣れない方が多いのではないかと思います。定義についてもさまざまあるようですので、ここでは私の解釈をお話したいと思います。 私は、ロビイングとは自社の経営戦略の実行のため、たとえば規制であったり、国際標準であったり、自社に有利な戦略環境を各国政府や国際機関に対し一足先に働きかけ、競合に先んじて実現させていく活動のことだ