先ごろ行なわれた高校選手権決勝でのことだ。四日市中央工の両サイドバックが、躊躇なく何度もオーバーラップする様子を見ていて、こちらまでワクワクした気分になった。あれほど攻撃参加できたら、さぞ楽しいだろうな、と。 もはやサイドバックが守備の人でないことは、現代サッカーにおける常識。かつては軽視されることも多く、安全第一でDFラインから離れないサイドバックが少なくなかった高校サッカーでも、これだけ機能的に攻撃参加できるようになってきたことは、頼もしい限りだ。 もちろん、サッカー自体の変質とともに、サイドバックの役割が変わったことは理由のひとつだろうが、分かりやすいアイコンの存在も見逃せない。長友佑都と内田篤人の活躍は、確実にサイドバックのイメージを変えている。 こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。 NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り: 587文字 Numb