またしても、事件は起きた。 2024年の開幕戦バーレーンGP決勝レースの終盤に、今年アルファタウリから名称変更した「ビザ・キャッシュアップRB」チームが、13番手を走行していた角田裕毅に対して、背後に迫ってきたチームメートのダニエル・リカルドにポジションを譲るように指示。いわゆるチームオーダーが発令された。 無線で命令された角田は「冗談だろ」と返し、すぐに指示に従わなかった。なぜなら、指示を受けたとき角田は前を走るハースのケビン・マグヌッセンをオーバーテイクしようと仕掛けていた真っ最中だったからだ。 チームからの再三の指示に、2周後、角田はポジションを譲ることを決意。そして、無線でチームに皮肉を込めて、こう言った。 「ありがとう、みんな。感謝しているよ」 その後も角田の怒りは収まらなかった。なぜなら、譲ったリカルドがマグヌッセンを抜けなかったからだ。角田が譲ったのは、自分の代わりにマグヌッ