“絵描き”/下田昌克(しもだ・まさかつ) 1967年7月24日生まれ(40歳) 兵庫県出身 兵庫県立明石高校美術科、桑沢デザイン研究所卒業。1994年から2年間、中国、チベット、ネパール、インド、そしてヨーロッパを旅行。その2年間に会った人々のポートレートを描き続け、1997年、日本に持ち帰った絵で週刊誌での連載を開始。本格的に絵の仕事をはじめ、現在に至る。自称、旅する“絵描き”。主な作品に、文藝春秋にて山崎豊子著「運命の人」の挿絵、旅の中で自らが描いたポートレート集「PRIVATE WORLD」などがある。 夏休みの終わりに感じた、あの不思議な感覚……。たまっていた宿題の『絵日記』を描くと、あふれるような光の中にあったはずの思い出が、描いた絵の中に閉じこめられて、記憶が次第に塗り替えられてゆくのだった。大の大人が、旅の『絵日記』のつもりでスケッチブックに描き綴ったあれこれが、一冊の