さて、今回は電車のひと編。 過去編は以下の記事からどうぞ。 surrealsight.hatenablog.com さて、本日のお客様は、初老の男性。 では、どうぞ。 コロナで通勤に制限がかかる以前の頃。 時々、電車には小さな子どもを抱っこした女性が乗っている。 筆者も子どもが小さかった頃、抱っこ紐で何度も電車に乗ったことがあるが、子どもが泣き出すとかなり辛い。 上手く泣き止めばいいが、そんな大人の事情に子どもはかまってはくれない。 泣き止まなかったら最後、周りの白い目が突き刺さる。 ただでさえ、抱っこで熱いのに、さらに変な汗をかくんだよな。 筆者から、彼女までの距離はドア1つの空間があった。 ちょうどとなりの対角線のドアの付近に、彼女は立っていたわけだ。 筆者は立って資料を読んでいた。 電車は、レールを刻む音を立てている。 しかし、違う音が、しばらくして立った。 子どもが少しぐずついた声