現場の安全管理を支えてきたベテラン世代の退職により、労働災害防止のためのノウハウの継承が課題となっている。建設業労働災害防止協会では、コスモス(建設業労働安全衛生マネジメントシステム)の構築と適切な運用による安全管理の仕組み化を推奨しており、支店間で異なるルールや現場代理人の肌感覚など明文化されていない経験知などを社内規定に落とし込む動きが進んでいる。コスモスの基準に適合しているとして現在までに129社を認定した。今号特集Ⅰでは、制度の概要とともにコスモスの運用事例を紹介する。 災害指数の減少幅に差が 建設業の安全衛生管理は、店社と作業所が一体となって行われるほか、専門工事会社との協力体制の下に工事が進められる、工事が有期で毎回作業条件が異なるといった特徴がある。こうした安全衛生管理を体系的かつ継続的に実施するための仕組みとして、建災防では建設業労働安全衛生マネジメントシステムガイドライン
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