プーチンのウクライナ侵攻を受けて、今後の日本の安全保障についての議論が盛り上がっている。 日本の安全保障の議論において、いつも話題になるのが「憲法9条の改正が必要なのかどうか」というものである。 ここでは、あえて「安全保障の観点においては、憲法9条を改正するかどうかは些細な問題」であると主張したい。 憲法9条の改正よりも大事なこと 日本の安全保障に関して、憲法9条の改正よりも重要なのは「日本の安全をどうやって守るのか」である。 この議論こそが主で、憲法9条を改正するかどうかはあくまでも従である。 私の観測範囲の話であるが、「日本の安全をどうやって守るのか」の議論をせずに、憲法9条を改正すべきとか、核共有をすべきとか、枝葉の話ばかりされている印象がある。 憲法9条の改正が必要かどうかは、「これからは日本の安全をこうやって守る」という方針が打ち出された上で、その政策目標の達成のために必要なこと