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武田邦彦氏が、「どうも何かを間違っているような気がします」という保留付きながら、「タバコを吸わない人に対して、タバコを吸うと肺がんの死亡率は10倍以上減る」という推論をしていました。 ■武田邦彦 (中部大学): 奇っ怪な結果?? タバコを吸うと肺がんが減る?! でも、なにか釈然としなかったので、1955年頃から1985年頃までの統計的データから、「タバコを吸うと何倍ぐらい肺がん(気管、気管支を含む)になりやすいのか?」という計算をしてみました。基礎となるデータは厚労省やがんセンターなどから出ている男性のものを使い(下の図。データ自体は誰も異議がないと思います)、次の前提を起きました。 1) タバコの害は継続的に20年ぐらい吸った人が、さらに20年ぐらい後に肺がんになる(そのために1985年以後の喫煙率のデータは使えません。1985年の20年後は2005年になり、それ以後はデータがまだ無いか
放射線というものは、どんなに微量であっても、人体に悪い影響をあたえる。しかし一方では、これを使うことによって有利なこともあり、また使わざるを得ないということもある。 その例としてレントゲン検査を考えれば、それによって何らかの影響はあるかも知れないが、同時に結核を早く発見することもできるというプラスもある。そこで、有害さとひきかえに、有利さを得るバランスを考えて、【どこまで有害さをがまんするかの量】が、許容量というものである。 つまり許容量とは、利益と不利益とのバランスをはかる社会的な概念なのである。 岩波新書「安全性の考え方」*1武谷三男編 P123 引用者が適時改段 ICRP(国際放射線防護委員会)では、当初は放射線被曝と健康リスクについては、閾値があるという立場だったのだけど、次第に武谷をはじめとする日本の核物理学者の提唱した閾値なし仮説(LNT仮説)を採用するようになってまいりまし
福島原子力災害での放射線被ばくによる健康影響について 平成 23 年 3 月 25 日 日本疫学会理事会 注:今後の状況の変化により、本声明文も更新される予定です 1.はじめに 東北・関東大震災で被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。 報道されておりますように、現在、福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所につ いて、原子力災害対策特別措置法第 15 条に基づく原子力緊急事態宣言が発令されており、周 辺地域への放射性物質の飛散による影響が懸念されております。放射線物質による被ばくが考 えられる地域では、被ばく線量を少なくするために避難や屋内退避の指示がでています。 私たちは放射線への人体影響を評価するための重要な手段である疫学の専門家として、国連 の原子放射線の影響に関する科学委員会(以下、国連科学委員会)の報告書などを引用しなが ら放射線の健康影響に関する知見をご紹介する
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