時々、未婚率の上昇について質問される。 どうやら、「男性の安定雇用が崩れた結果である」的なコメントを 期待されているようだ。 いや、実際そうなのだけど、じゃあ一般職を嫁さん候補で採用して 30歳で肩たたきをやっていた昭和の社内完結モデルが正しいのかというと それはそれで違和感がある。 十年ほど前、丸の内の大手金融の前に、リクルートスーツ姿の一般職希望の女子学生 が長蛇の列を作っていたのを見た同僚のアメリカ人に、 「あれは一体何なんだい?」と聞かれ、説明するのに苦労した。 「一般職という、処遇がやや落ちるコースで…」 「そんなコースに入るメリットなんて、あるのかい?」 メリットはあるんだろう、いろいろと。面倒なので説明はしなかったけれど。 重要なのは、もうそういう時代にはけして戻れないし、戻るべきでもないということだ。 先進国として、女性の社会進出は後押ししないといけないし、企業側も農村的な