ロマン・フョードロヴィチ・ウンゲルン・フォン・シュテルンベルク(1886~1921)の生涯は小説よりも奇なりであった。彼は、ロシアのドイツ系貴族(男爵)だが、仏教を受け入れ、外モンゴルを中華民国軍の占領から解放。そして、ボリシェヴィキを打倒し、新たなユーラシア大国を築こうと挑戦し続けた。 「ヨーロッパには、バロン・ウンゲルンの前にも後にも、東方に精神的な支えを求めた人がたくさんいた」。ロシア人作家、レオニード・ユゼフォヴィチは、自身が著したウンゲルンの伝記に、こう書いている。 「しかし、彼だけがこの精神的支えを軍事的な基盤に変えることができた」 たしかにそれは真実だった。ロシアのドイツ系貴族、ウンゲルンは、生涯最後の日々をモンゴルとシベリアで戦った――アジアの騎兵の助けを借り、ロシア帝国を再建しようとして。 狂気すれすれの勇敢さ第一次世界大戦における従軍中のウンゲルン・フォン・シュテルンベ
安倍総理とプーチン大統領が平和条約交渉の基礎と位置づけているのが、1956年の日ソ共同宣言です。このときの北方領土をめぐる交渉の生々しい舞台裏をつづった外交官の手紙を、JNNは入手しました。手紙は、当時アメリカが日本に突きつけた恫喝的な要求にも言及。現在にもつながる外交交渉の複雑さを物語っています。 現在は空き家となっている都内の住宅。古びた箱からは何通もの国際郵便が出てきました。 「米国のダレスはソ連が千島列島をとるなら、琉球は米国がとると乱暴なことを言い始めました」(松本俊一全権大使が妻に宛てた手紙) 一目見たロシア政治史の専門家は・・・ 「すごいもんですね。手が震えるような資料ですね」(ロシア政治に詳しい 法政大学 下斗米伸夫 教授) 国際郵便の送り主は60年前の外交官。当時、ソビエト連邦との北方領土交渉に当たった松本俊一全権大使です。 「全国民のご要望に添うよう、最善の努力を続けた
かつて社員のやる気を引き出せると思っていた無能経営者の話を書きたいと思います。その無能経営者とは私のことです。以前は会社トップとして、従業員のやる気を引き出そうと必死でしたし、引き出せると信じていました。でもそんなことは結局できませんでした。 昨日は社員のやる気に関して、こんなブログ記事を書きました。 社員のやる気を奪う業務改善7つの法則 ここに書いてあることは全て私がかつて実際に行ってきたことばかりです。私が行ってきたことは、社員のやる気を引き出すことではなく、社員のやる気を奪うことでした。 どうやったら社員のやる気を引き出させることができるのか。 経営者として散々悩んで失敗も繰り返し、考え抜いたあげくに私が導き出した結論は、自分には経営者として社員のやる気を引き出すことなどできないということでした。 昨日書いたブログの内容と一見矛盾するようですがそうではなく、私が上司としてできることは
ノストラダムスがマルチな可能性をその都度選びながら未来に進むということを主張している時、この連結されながら伸びていく時間を、わたしは時間の紐と呼んでいて、蛇のような形をしているが、空間はたいてい時間に従属し、空間はこの時間の紐の中に巻き取られている。というか空間は皮膜と考えるといい。で、この時間の紐は集団的に多くの人を包み込んでおり、たとえば地球においても全員が同じ時間のコースをたどらず、いくつかの紐に分かれて進行する。この複数の時間の紐をそれぞれある宇宙系とか呼んだりしてもいいのかもしれない。地球上で全員が同じ紐(電車)に乗っているわけではないので、すると、あれが正しいこれが違うなどという議論が成立しない。ところが、わたしたちは想念が制御できず、偶発的に何かに好奇心を抱く。これによって時間の紐は空間を吸収できなくなり、列車はずっと駅に止まったままになることもあり、走ったにしても、違う列車
ピアニストが舞台に上がり、観客の拍手に応える。彼はピアノの前の椅子に座り、観客はこれから始まる注目の作曲家の新作を、期待を込めて待っている。ピアニストはすぐに弾き始めるように見えるものの、なかなか始まらない。そんな時間が30秒も続いた後、ピアニストは弾き終えたようなしぐさを見せる。そして、しばらくしてから再び彼の目が真剣になる。観客は「さあ、本当に始まる」と椅子に座り直すが、やはり弾かない。さすがに観客はざわざわし始めるが、そうこうしているうちに、またピアニストは弾くのをやめてしまう。実は、彼は弾くのをやめたわけではなく、まさに第二楽章を終えたところだった。そして、第三楽章が始まるが、何も弾かない。さすがに観客の動揺やつぶやき声が大きくなり、それが最大限になった時、ピアニストは急に立ち上がり、お辞儀をして舞台を去っていく――。 これが、これまでの音楽に新しい概念を植え付けたアメリカの作曲家
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