「お前はカスだ」「今からお前の店に殴り込むぞ」「金は払わない」。 これは客からの理不尽な要求やクレームといったカスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」の実例です。連合=日本労働組合総連合会の調査では、カスハラが「増えた」と感じる人は「減った」と感じる人のおよそ5倍と、被害を身近に感じている人は少なくありません。 こうした中、東京都は、カスハラを防ぐ全国で初めての条例の制定に向けて取り組みます。 その背景には、現場では対応しきれない厳しい現状があります。 (首都圏局 都庁クラブ/記者 川村允俊) データが示すカスハラの実態 連合はおととし、カスハラの実態を調べようと、直接、被害を受けた675人と同僚が被害を受けた325人のあわせて1000人を対象にアンケート調査を実施しました。 それによりますと、直近5年間の発生件数の変化について尋ねたところ、369人が「増加したと思う」と回答し、「減少