マガジン9条〜「9条は日本人には“もったいない”」伊勢崎賢治〜 日本はアメリカの対テロ戦争であるアフガニスタンのOEFにも、給油活動を行い参加しました。NATOにとってこの作戦の法的根拠は自衛戦争であり、法的にNATOとまったく関係ない日本が、言わば他人の自衛戦争に参加している。対テロ戦への貢献という「世界益」の大義があろうと、違憲行為です。しかし違憲の度合いから言うと、今回のソマリア沖への海自艦隊派遣の方が、格段に大きい。なぜなら私たちは、第二次世界大戦後、軍隊を外に出さなきゃ守れないような「国益」は放棄したはずだからです。極端なことを言うと、私たちの国に原油が入ってこなくなり、電気が止まろうが、それでも私たちは、軍事行動で国益を求めない、そう誓ったはずです。こうして見ると、曲がりなりにも「世界益」を掲げたOEF給油活動の方が、マシに見えます。 今、当たり前のように、メディアや政治家は