Web 2.0という言葉で総称される新たなインターネット時代。Webサイトやエンドユーザーに仕掛けられる攻撃もまた,2.0と呼ぶべき進化を遂げようとしている。攻撃者はWeb 2.0の中核技術であるJavaScriptを悪用してブラウザを狙う。第2回目となる今回は,今そこにある危機に迫る。 Zone-Hの場合,犯人は自己顕示を目的としていたため,被害はページ改ざん程度で済んだ。しかし,犯罪者の狙い次第で危険度はもっと高まる(図3)。 図3●XSSのぜい弱性を突くことで可能になる攻撃 キー入力の盗難や他サイトへの攻撃などユーザーが知らないうちに,背後での攻撃が可能になる。 [画像のクリックで拡大表示] 例えば銀行や証券会社のWebサイトにXSSの穴があれば,クッキーを盗まれ,不正送金などにつながるかもしれない。盗んだクッキーを使って業務で使用しているWebメールを盗み見られれば,開発や営業の資