大地震の際に超高層ビルをゆっくりと揺らす「長周期地震動」と呼ばれる揺れに、ビルがどの程度耐えられるかを調べるため、鉄骨で造った大型のビルの模型を壊れるまで揺らす初めての実験が兵庫県で行われました。 南海トラフの巨大地震で想定される揺れで、超高層ビルは天井や壁が大きく崩れ落ちる可能性があることが分かりました。 実験は、独立行政法人の防災科学技術研究所と大手建設会社などで作る研究グループが、兵庫県三木市にある震動実験施設「E-ディフェンス」で行いました。 実験に使ったビルの模型は、高さおよそ25メートルの鉄骨造りで、20階建て程度の高さ75メートルの超高層ビルに相当します。 実験ではまず、マグニチュード9クラスの南海トラフの巨大地震が発生した場合に東京や大阪などで想定される揺れを入力しました。 耐震基準の2倍余りの強さの揺れです。 その結果、長周期地震動の揺れで、最上階の水平方向の揺れ幅は61