まもなく4月ですね。就職氷河期を乗り切って無事内定を勝ち取った新入社員の皆様,おめでとうございます。 ところで,朝早くから夜遅くまで缶詰にされたり,事務職なのになぜか河口湖を一周ランニングさせられたりといった厳しい新人研修の話を,毎年のように耳にしますよね。辛いだけでたいして意味がなさそうな研修が待っていると考えると憂鬱だ,という方も多いのではないでしょうか。 でもご安心下さい。辛いだけで意味がないように見える研修にも,本当は意味があるのです。というより,辛ければ辛いほど,そして意味がなさそうに見えれば見えるほど,その研修はある意味では効果的であると,社会心理学の古典的な理論である「認知的不協和理論」は予測しています。 まず「認知的不協和理論」とはなにか,喫煙者が煙草は体に悪いと教えられた,という状況を例にとって考えてみましょう。喫煙者にとって,”自分が煙草を吸う”という要素と,”煙草は体