政府の「働き方改革」は、残業規制や同一労働同一賃金を謳っている。本当に実現できるのだろうか。日本総研の山田久主席研究員は、「改革が中途半端になれば、中長期的な生産性を押し下げることになる。それを避けるにはドイツの人材育成や雇用ルールに学ぶ必要がある」と指摘する――。(前編、全2回) 働き方改革関連法成立は出発点 7月22日に閉幕した第196回通常国会で関連法案が成立し、いよいよ「働き方改革」が実行段階に入る。今回の目玉は「罰則付き残業上限規制の導入」と「同一労働同一賃金の実現」であり、それらは企業業績が近年絶好調を続けているにもかかわらず、労働者保護がおざなりにされてきたことへの対応である。 加えて、人口減少・高齢化が急速に進むなか、時短を進めることで生活上の制約のある人材が能力を十分に発揮でき、働き方が違っても公平に処遇されるために必要な改革を推し進めるように、企業の背中を押すという内容

