1. 「そもそも、何がしたかったのか」と考える何か問題に遭遇したとき、私たちはつい、どうしても「目の前の問題」を早く解決しようとして現象そのものに目を向けがちです。 けれども、そこからちょっと視点を上のほうに引き上げて「現象という枠」から離れてみることで、その場では見えなかった「真の問題」が見えてくることがあるのです。 著者がマッキンゼー卒業後、コンサルティングの仕事で製造現場に入ったときのこと。 「従業員が転びやすい階段」が問題になっていたそうです。 「転倒注意!」と表示したり、滑り止めのテープを貼ったり対策をしたのですが、転倒事故が減りません。 そこで著者は「そもそも、何がしたかったのか」というところから考えましょうという投げかけをしたそうです。 これにより、「どうしたら転ばないか?」から「どうしたら安全に物を運べるか?」に問いを変えました。 結果、作業動線そのものを変え、問題の階段を