「なかなか一歩が踏み出せない。伴走するパートナーとしてそんな企業の背中を押してあげたかった」――。ドリーム・アーツの石田健亮取締役CTO(最高技術責任者)は、同社が2021年11月末に発表した「ユーザー企業のITベンダーへの依存」実態調査について、調査を始めた狙いをこう話す。 同社は従業員数1000人以上のユーザー企業に所属する「ITシステム決裁者(予算執行者、IT意思決定権者、IT選定に助言・意見を言える立場の方)」1000人を対象に、ベンダーとの向き合い方や関係性を調べた。調査の結果、回答者の過半数が「ベンダー頼り」に肯定的だとわかった。ベンダーと付き合う上で得した点として「ベンダーに任せられて仕事が楽」と考えている回答者は6割超に上った。 ITベンダーへ過度に依存する「ズブズブ」な関係は、自社ビジネスの柔軟性や俊敏さを欠き、ひいてはDX(デジタルトランスフォーメーション)の足かせとな