経営不振に陥っている米自動車大手のフォード・モーターが手元資金を確保するため、自らが筆頭株主であるマツダの株式の大半を売却する方向で検討していることが11日わかった。複数の日本メーカーに売却を打診しているほか、マツダ自身にも買い取りを求めているもよう。米国発の金融危機で米ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード、クライスラーの「ビッグスリー」の経営不振は一段と深刻化しており、日本メーカーを含めた大規模な業界再編に発展する可能性が強まってきた。 フォードは、大型車の販売不振などで今年4〜6月期決算で86億6700万ドル(約9300億円)の巨額の最終赤字を計上。今年上期の世界販売台数では独フォルクスワーゲン(VW)に抜かれて世界4位に転落した。さらに米国発金融危機の影響で資金繰りの悪化も懸念されており、株価は2ドルを下回っている。 フォードは経営再建に必要な合理化費用などを確保するため、マツダ株