ハードウェア企業、ソフトウェア企業、ネットサービス企業――これらの関係に新たな異変の兆しが見えてきた。はたして、これからの勝ち組はどこか。 日本オラクルが、先ごろ開いたプレス/アナリスト懇親会で中長期の事業戦略を披露した。その内容は既報のとおりだが、改めてOracleがここ数年、拡大してきた事業領域の広がりに驚かされた。聞けばPeopleSoftを買収した2004年暮れ以降、ミドルウェアやアプリケーション分野でM&Aによって獲得した企業は30数社に上るという。M&Aは今後も積極的に行う構えで、いよいよ「データベース最大手」から「ソフトウェア最大手」のベンダーへ向けて、エンジン全開モードに入った格好だ。 日本オラクルの事業戦略説明の中で筆者が特に興味深かったのは、「IT業界の三つどもえの関係」と、ソフトウェアをサービスとして提供する「SaaS」(Software as a Service)へ