ある雑誌が実施したデスクトップLinuxに関する調査で、その普及を阻んでいる最大の要因は、他のフォーマットとの互換性の低さであると指摘されていた。 言い換えれば、Officeの存在がWindowsを支えているということだ。 それも納得である。企業は実に膨大なドキュメントを管理運用している。そうした書類を作成するアプリケーションを変更すれば、トレーニングばかりか、フォーマットの変換にもコストがかかる。Microsoftもこれまで、同社のファイルフォーマットを死守するために巨額の資金をつぎ込んできた。 1980年代には、「WordPerfect」や「WordStar」、あるいは初期の「Microsoft Word」といったプログラム間の移行はそれほど難しくなかった。ところが、Wordが(Officeにバンドルされる形で)市場を席巻したとたん、ファイルフォーマットはプロプライエタリな企業秘密化し