近親相姦を刑罰の対象から除外しようと、連邦政府は刑法の改正を検討中だ。保守派の政党は理解を示さず反対している。これについて集団遺伝学の専門家に聞いた。 近親相姦が犯罪でなくなることに国民の心は揺れている。これは刑法上の問題でなく、文化に深く根ざした性道徳の問題だからだ。また、近親相姦の回避なくして人類の発展はなかったとの声もある。 対立する意見 近親相姦が刑法から除外されると、血縁関係にある成人同士の合意の上での性交渉は罪に問われなくなる。これを支持する連邦政府の見方は、近親相姦の禁止にはあまり意味がなくなったというものだ。公式な統計によると、1984年から2007年の間に判決が下された近親相姦に関する裁判は年間で平均3、4件程度だった。 これについて、チューリヒ大学進化生物学・環境学部の集団遺伝学教授ホマヨウン・バンゲリ氏に話を聞いた。 swissinfo.ch : 近親相姦の禁止を刑法