去年の8月、仕事の関係でニューヨークに戻ってきた。16年ぶりのことだ。サンフランシスコにも増して多様な顔ぶれ。憩いの森セントラルパーク。ふらっと聞きに行けるジャズ。ハドソン川の向こうに臨むJersey Cityのスカイライン。大人になってから住むニューヨークは、実に楽しい。 だが、久しぶりのニューヨーク生活は、COVID19でガラッと変わってしまった。本当にあっという間である。出張で行くはずだったミラノ行きをキャンセルして、ジュネーブから慌てて戻ってきたのが3月4日。そこから6週間、まさか12万人以上が罹患し、8000人1以上の死者が出るとは。 死者が増えるに連れて、このまちを去っていった人たちも少なくない。マンハッタンの西、大西洋を臨む別荘地Hamptonsでは、普段は4000ドルで借りられる家が18000ドルに値上がりしているらしい。暇でツイートが増えたCEO達も、場所がSoutham