「鈴木さんの機転がみんなを救った」と話す東北学院大の宮城教授。本来の避難場所の寺は津波が襲い、がれきの山になっていた=宮城県七ケ浜町機転を利かせて60人を救った鈴木さん(右)と防災活動を指導した東北学院大の宮城さんは再会を喜んだ=18日、宮城県七ケ浜町 東日本大震災で津波に襲われた宮城県七ケ浜町で、自主防災組織のリーダーの機転が60人の命を救った。県の想定を超す大津波の到来をラジオで知り、指定の避難場所から住民をさらに高所に避難させ、危機を脱した。 「先生、本当に先生のおかげだぁ」 七ケ浜町花渕浜地区の自主防災組織リーダー、鈴木享さん(57)は、震災後に再会した東北学院大の宮城豊彦教授を抱きしめた。 鈴木さんら住民は、町内に住む宮城さんの指導で避難場所を決めるなど、防災に取り組んできた。宮城さんは津波防災の研究で知られる。 高齢者の多い集落では、地震後の長い移動が難しい。だから、