それは、非常にシンプルな情景だった。高そうな黒服に身を固めた4人の美男子が、ひときわ高級そうな自動車に乗っていたが、それが故障してしまった。やむなく車を外から押すはめになった青年たちのバックに、Florence + the Machineによる『スタンド・バイ・ミー』のカバー曲が流れる。美しく、穏やかなシーンだが、『ファイナルファンタジーXV』のエッセンスを見事に捉えている。4人の親友たちが、広い世界に初めて乗り出す。これから数々の新しい土地を訪れ、時には友情を試されながら、試練を乗り越えていくのだと伝わってくる。 だが別な見方をすれば、FFシリーズの新たな方向を確立し、今世代機でナンバリングシリーズを再始動しようとしている作品のオープニングシーンが「壊れた車を動かそうとする人々の姿」というわけだ。少しあからさまな例えではあるが、このシリーズ自身の状況とぴったりイメージが重なる。さらにリリ
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