少し前のことだが,あるシステム・インテグレータの社内研修に1日だけ参加させてもらった。研修のテーマは要件定義。ユーザー企業の利用部門からヒアリングした業務上の問題や要望を分析し,解消すべき根本的な課題を見いだす要求分析の進め方を学ぶのが目的である。 その研修は,講義より演習が主体だった。素人の記者にはハードルが高かったが,無謀にも「ほかの方と同じように受講させてください」と頼み込んだ。要件定義の記事は何度か書いたことがあり,ちょっとした自信を持っていたのである。 演習の手始めに,架空の利用部門からヒアリングした結果という10数個の業務上の問題が題材として与えられ,他の参加者と同じく記者もその分類を試みた。「すべての問題をカバーする“巧みな分類”を考えなくては」と記者は思った。問題が起こっている場面や原因が共通する問題同士をくくり,「○○系」「××系」という具合に分類名を付けた。「これでなん
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