特定の人種や民族に対し差別をあおる、いわゆるヘイトスピーチを禁止する法案、「人種差別撤廃施策推進法案」が今の国会で審議されている。民主党などの野党が提案し、差別に苦しむ人たちは早期の成立を望んでいるが、先月6日の参議院法務委員会で審議されて以降、動きが止まっている。 ヘイトスピーチは「表現の自由」ではない 安全保障関連法案ばかりが重要と考えているのか、自民党・公明党の与党側は今国会での採決を見送る方針だという報道もあった。ヘイトスピーチと「表現の自由」の兼ね合いを危惧する声もあるが、人種差別という禁止して当然のことを禁じることもできない国に、世界中から多くの人が集まるオリンピック・パラリンピックを開催する資格はあるのだろうか。 今月2日、法案を成立させようと院内集会が開かれた。関西学院大学の金明秀教授は、過去に自身が入居をめぐって差別を受けたことを紹介した上で、マイノリティーの差別の実態調
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