「うちのエンジニアは18時10分には職場に誰も残っていません。チームが立ち上がって2カ月ですが、ほぼ残業はゼロ。モチベーションも高く、昼休みもプライベートな時間もしっかり確保しています」 デンソー デジタルイノベーション室長の成迫剛志氏は、同社内で新しく活動を開始した自動車の走行に関するデータベースを開発しているチームをこのように評します。同チームはアジャイル開発手法のひとつであるスクラムを採用し、開発を進めています。 デンソーは自動車部品メーカーとして世界的に知られている企業。そして同社を含む自動車産業はいま、自動運転やIoTといった大きな技術変革のまっただ中にあります。 新しい開発チームとは、こうした自動車産業の将来を見据えたものです。 競合とは思えなかった企業が競合になる 成迫氏はこの開発チームの責任者であり、その目標について次のように説明します。 「われわれの将来を見据えたとき、シ