間違った業務システムを効率的に開発しても、そのシステムへの投資は無駄になってしまいます。無駄な投資を抑えるためには、業務から論理的にシステム要求を導かなければなりません。 そのためには、業務を可視化すること、すなわち、モデリングが必要です。業務を可視化する手立てと進め方があれば、現場のコミュニケーションが活性化し、使われる、使えるシステムを開発できるようになります(図1)。 モデリング技能を磨くためには、実際に自分で手を動かしてモデルを作成することが必要です。そのため、この連載では架空の会社を取り上げ、一連のシナリオに沿った演習問題の形式で、具体的にモデリングを解説していきます。 モデリングでは着目する視点が重要 モデリングでは、着目する視点を考えることが重要です。なぜなら、業務システムは複雑で、複雑な物事を複雑なまま扱うことは困難だからです。ですから、着目する視点を分けて単純化し、理解し
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