蛭子能収とは、宇宙の真理そのものなのである。真理とか言ったところでその正体について俺たちは何も知らないが、とてつもなく恐ろしいものである様な気がしてならない。 ──掟ポルシェ 「蛭子能収は天才だ」と言うと、一般 の多くの人は「エ~?いつもアホなことばかりしてるあの蛭子さんが~??」と思われるかも知れない。確かにテレビタレントとしての蛭子さんしか知らない人がそう思うのは仕方がないが、80年代に『ガロ』や、自販機本『Jam』、あるいは『漫画ピラニア』といった官能劇画誌で初めて蛭子能収を知った人は、彼のシュールで暴力的で不条理なわけのわからない漫画を読んで、「この人はきっと天才かキチガイかのどちらか(あるいは両方)だ。」と思ったに違いない。 実際のところ蛭子能収はキチガイではなく、今や国民的に親しまれるイイおじさんとして活躍しているが、僕にしてみたらなぜか蛭子さんに騙されているような気がしてなら