農林水産省が「コシヒカリのまがい物」と指摘していた中国のコメが、実は日系企業の商品だったことがわかった。日本の農水産物の品種名が中国などで商標登録されていることを問題視している同省は6月19日、海外での商標の出願状況などを監視する組織を立ち上げることにしているが、この問題への対応の難しさが早くも浮上した。 農水省は3月に公表した調査報告書で「日本米の有名ブランドにただ乗りしている疑いがある」として、北京のスーパーで売られていた「越光 こしひかり」と表示されたコメを写真入りで載せた。ところが、改めて調べた結果、この商品を売っていたのは豊田通商などの日系企業が河北省・廊坊市に設立した会社「廊坊豊福糧食加工有限公司」だった。 豊田通商によると、コメは中国で採れたコシヒカリだという。農水省は「会社名を見て中国の会社と勘違いした」としつつ、「日本のブランドに便乗した商品がはびこると日本のブランド