韓国政府は連日、外国為替市場に実弾(ドル)を撃ち込んでいる。先週末は100億ドル(約1兆600億円)を外貨資金市場に投入すると発表、29日にはレートが1ドル=1200ウォン台までウォン安が進むと、約20億ドル(約2120億円)と推定されるドル売りをした。8月末現在、韓国の外貨準備高は2432億ドル(約25兆8200億円)で、昨年末に比べ190億ドル(約2兆170億円)減った。にもかかわらず、姜万洙(カン・マンス)企画財政部長官は30日、「必要なだけ外貨準備高を放出する」と宣言した。外貨流動性防御の最後のとりでである外貨準備高は、果たして大丈夫なのだろうか。 ◆IMFの「安全確信基準」満たす 外貨準備高についてはさまざまな基準があるが、国際通貨基金(IMF)では、ある国の外貨準備高が流動外債(1年以内に償還満期が来る債務)より多い場合、「安全を確信する」と規定している。韓国銀行関係筋は「