「文化は公共インフラだ」英国が275億円を投じる理由 ── 130の劇場・美術館・図書館を支える「Arts Everywhere Fund」始動、15年ぶりの歴史的転換点 日本でも公共施設の老朽化や文化予算の削減が議論される中、かつて「文化の暗黒時代」と呼ばれた英国が下した決断は、私たちの未来へのヒントになるかもしれない。 2026年4月14日、英国政府はひとつの宣言を実行に移した。劇場、美術館、博物館、公共図書館、そしてグラスルーツ音楽会場を含む全国130施設に対し、総額1億2780万ポンド(約274億8,000万円)を配分する。アーツ・エブリウェア・ファンド(Arts Everywhere Fund)からの最初の資金配分だ。キア・スターマー(Sir Keir Starmer)労働党政権が2024年の発足直後から公言してきた「文化へのコミットメント」が、施設名と数字を伴って現実となった。

