女性の社会進出が進むなか、日本の男性は伝統的な「男らしさ」の呪縛から脱却できず、生きづらさを感じていると、英誌が報じている。欧米では1970年代以降にジェンダーロールの転換期が訪れたが、日本社会は変わる機会を逃してしまった──。 10年前、福島充人は当時付き合っていた女性との結婚を考えていた。だが彼は病に倒れ、仕事も休職せざるをえなくなり、結果的に彼女と別れた。 「家族を養えないなら、結婚すべきではないと思ったんです」と彼は振り返る。 やがて福島は、多くの日本人男性が自分と同じように、伝統的な男性の役割を果たさなければというプレッシャーで苦しんでいることに気づいた。 彼は現在、大阪市内で男性のための電話相談「『男』悩みのホットライン」を運営し、男性たちに悩みを打ち明けてほしいと呼びかけている。 男性の自殺率は女性の2倍 日本では、婚姻率の低下や女性の社会進出にともない、男女の関係が変化しつ