本会議で臓器移植法改正案の採決。 採決はA案から提出順にBCD案の順番。 どの案でも可決されたらそこで採決は打ち切り。 A案の最高司令官は中山太郎代議士、前線の総指揮官は山内康一代議士。 山内康一代議士は、四百八十人の与野党の衆議院議員全員の名簿を前にして、患者会や家族会、医学会の方々と一人ずつ、毎日のように票読みをしてきた。 第一議員会館五階の山内事務所は前線基地の様相で、毎日、票を固めに関係者が集まり、散っていっては戻ってきて票読み。 僕も、渡辺喜美代議士から電話があれば、臓器移植法の話をして、その結果を山内代議士に報告を入れる。 誰と誰と誰を確認して下さいという名簿が出てくると、早速、そこにあたる。 誰々はOKと報告をすると、はい、そのとおりですとダブルチェックした返事が返ってくる。 まるで総裁選挙なみだ。 いろんなメディアが盛んにアンケートをしているが、A案が百五十票、D