認可保育園に入れなかった東京都杉並区の母親グループ60人が22日、行政不服審査法に基づき、入園を認めなかった区の決定に異議を申し立てた。入園できないことを不服とする集団の異議申し立ては全国でも極めて異例だ。 杉並区によると、今年4月の認可保育園への入園申請者は、過去最多の2968人。2月の1次内定で、約半数の1505人が認可保育園や区独自の保育施設に入れなかった。 児童福祉法は「両親が共働きなどで保育できない子どもを、市町村は保育所で保育しなければならない」などと定める。母親グループは「多くの子どもが入園できない現状は、行政が責任を果たせていない」として申し立てた。 申請に先立ち、田中良区長は記者会見で緊急の臨時的措置を発表。区の空き施設を生かした小規模の保育施設をつくるなどして、新年度内に計400人受け入れ数を増やすという。 関連リンク国の子育て新制度に備え 東京の自治体(2/20