よく混同されがちなサイコパス(精神病質者)とソシオパス(社会病質者)。ハリウッド映画や犯罪ドラマの影響で、一般に広く浸透した二つの用語で、どちらも反社会的人格を現した言葉である。 精神医学者によると、サイコパスとソシオパスはある種の大衆向け心理学的用語であり、医学用語ではどちらも「反社会性パーソナリティ障害」に分類されるという。そしてその明確な違いについては、心理学の研究文献に十分に定義されていないのが実情だ。 ここでは、アメリカの精神医学博士が分析した両者の違いについて見ていくことにしよう。 アメリカ精神医学会による「精神疾患の診断・統計マニュアル第5版(DSM-5)」では、次の特性のうち、3つ以上あてはまると反社会性パーソナリティ障害と定義される。 1. 日常的に法を犯す、または法を軽視している 2. つねに嘘をつき、他者を騙そうとする 3. 衝動的で計画性がない 4. けんか腰で攻撃