「赤城新聞」を手に取る小田原豊さん空母赤城の艦内で1931年に発行された「赤城新聞」の一部 太平洋戦争で旧海軍機動部隊の旗艦を務めた航空母艦「赤城」。その艦内で昭和初期に印刷され、乗員向けに発行された新聞が見つかった。満州事変をきっかけに日中が戦火を交え始めた時期にあたり、厳しい訓練の合間に、乗員たちが紙面にささやかな娯楽を求めた様子が伝わってくる。 見つかったのは、1931(昭和6)年5月から10月までの日刊紙「赤城新聞」。B4判大のガリ版刷りで、日々のニュースや訓練報告のほか、国防意識を高めるための訓示、川柳や詩などの投稿を掲載している。 埼玉県在住の小田原豊さん(47)が今年5月、茨城県内にあった祖父長造さん(故人)の実家を取り壊した際、押し入れから見つけた。小田原さんは人気ロックバンド「レベッカ」で活躍したドラマー。 長造さんは航空整備兵として、赤城のほか空母「加賀」などに