「慰安婦至急大募集」とか「『軍』慰安婦急募」とか書かれた1944年頃の植民地朝鮮での新聞広告*1を挙げて“慰安婦は自由意志で応募してきた”などと主張する人がいます。現実問題として当時10%程度だった朝鮮女性の識字率を考慮すれば、この広告を女性が見て自由意志で応募した可能性などはほぼ皆無であることは「歴史を知らない現代史家」で指摘しました。 今回はそもそも「慰安婦」と書かれてたら、それが「売春婦」を指すものだと当時の若年女性が理解できたかという視点で書いてみます。 字義的には「慰安婦」は“慰安所で働く女性”と何となくわかりますが、「慰安」という言葉は別に売春を意味するものではありませんので、「慰安所」という字面から想像するのは、一般的な娯楽施設や温泉のような息抜きの場所でしょう。実際、戦前には「慰安所」はそのような健全な娯楽施設や息抜きの場という意味で使われています。 新聞記事文庫 労働者保